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狐と狸の日々つれづれ


by audrey-gregory
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相思

相思_d0212491_2355568.jpg
恍惚たる老境へ足を踏み入れた良寛70歳。
良寛を慕い、道を問い続けた貞心尼30歳。
最後の別れにつぶやいた良寛の詩は
うらを見せ おもてを見せて 散るモミジ
であったとも、いやいやこちらだ
ちるサクラ のこるサクラも ちるサクラ
だとも言われていますが、はてさて。
歳の差を超えた相思は、まるで良寛の書のように、
頼りないが、爽やかじゃあないでしょうか?
莫山さんの『わたしの良寛』を読んで、五合庵に思いを馳せる。
Commented by 江雄 at 2016-05-13 06:50 x
貞心尼「君にかく あひ見ることの うれしさも まださめやらぬ 夢かとぞ見る」
良寛「ゆめの世に かつまどろみて ゆめをまた 語るも夢も それがまにまに」
この歌を詠むかぎり、相思の色合いが少し違っているように感じました。貞心尼はやはり若いだけに「この世」「恋愛」に、良寛は「あの世」「慈愛」に比重が置かれているような気がしました。それにしても二人の交際は微笑ましいものがあります。40歳の年齢差は関係ないのでしょう。
権力になびかず、弟子も寺も持たず、ただ詩歌と手紙を残しただけの良寛。故 榊漠山先生の憧れの人であったのがひしひしと伝わってきます。
「瞳燃ゆ 相思の女(ひと)よ 夢の世に」
Commented by audrey-gregory at 2016-05-13 17:45
相聞歌に互いの気持ちを載せて、うらやむ様な関係です。
夢見心地の良寛と貞心尼の想いは、きっと残された日々の重さへの問いかけでしょうか。
清貧と慈愛に生きた良寛は、多くの人の心を掴みました。
乞食姿は感心しないけれど、心は貴族・・・と自分を笑った良寛を、いつか五合庵で偲びたいと思っています。
by audrey-gregory | 2016-05-12 14:54 | わらべ地蔵・石仏 | Comments(2)